共有の知的財産権に関する当事者の独占的実施
第12条 甲は、共有の知的財産権に係る発明等について、乙から独占的に実施したい旨の意思表示があった場合には、本共同研究の目的及びその事業化に必要な範囲において、乙に独占的実施権を許諾するものとし、乙は、甲に独占的実施権の対価を支払いかつ出願等費用を負担するものとし、詳細は協議の上、独占的実施許諾契約にてこれを定める。
2 前項に規定する乙の独占的に実施したい旨の意思表示は、第9条第2項に定める協議の時とする。ただし、当該時点において乙が独占的実施の意思表示ができない場合は、次項に定める優先検討権を取得行使するか非独占的実施の態様にて検討した後に意思表示ができるものとし、甲は特段の理由(第三者に実施許諾をしている等)がない限り乙に独占的実施権を許諾するものとする。
3 乙は、共有の知的財産権に係る発明等について、第9条第2項に定める協議の際申し出ることにより、甲乙合意して定める期間(以下「優先検討期間」という。)において、独占的に実施するか否かを第三者に優先して検討する権利(以下「優先検討権」という。)を取得することができる。優先検討期間は、独占的に実施するか否かの意思表示も含め知的財産権の出願後18ヶ月を超えないものとし、当該期間中、甲は第三者に対し実施許諾せず、又、自己の持分を譲渡しないものとし、乙は出願等費用を負担するものとする。
4 乙が、共有の知的財産権について甲から独占的実施権を許諾された場合において、独占的実施期間中その第2年次以降において正当な理由なく実施しないときは、甲は、乙と協議の上、乙の独占的実施権の許諾を取り消し非独占的実施に変更することができるものとする。
5 甲は、共有の知的財産権に係る発明等について、乙に独占的実施権を許諾した場合においても、教育、試験・研究を目的とする場合には当該発明等を自由かつ無償で実施することができる。